『祖父を訪ねて三千里』
5日目 ブランズウィック二院国 首都ラウレール 議会側による改憲で大統領制が廃止され、上下両院だけが残った特殊な国家。 歴代の大統領・副大統領のほとんどが任期を大幅に残したまま辞任する事が多く、安定した政治が営めないとの理由で上下両院が廃案を採決したことに由来するという。 その為、通常の大統領制国家では第三位の地位にいるはずの上院議会議長がここでは国家元首とされているのである。 |
「この国の名前って、ブランドブレイと紛らわしいよね。」
「ところでラウレールってどういう意味だろう?」
「ラウレール……。
それってなんとなく、
『カレーのルー』っていうのと似てない?」
「じゃあ『シチューのルー』。白いの。」
「僕はユリアさんの作ってくれるハッシュドビーフが好き。」
「うん。ところでセントラル港ってどっちだい?」