『失われた7枚』if 〜昔話編 その4〜
「……私が、王子様?」
そうです。キスをする役です。
「…………。」
「そ、そんな……」
(キスだなんて……でもそうしないと起きないのよね……。
ふ、普通のキスでいいのかしら?)
……あのー、もしもし?
(大人のキスをしなきゃ起きないとかだったらどうしましょう!?
そんな、まだ心の準備が……そ、それにキスどころか
それ以上に発展しちゃったら……だ、だめよ、そんなことっ!)
「…………。」
(「いいだろう?キスだけでなく君の全てが欲しいんだ。」
「そ、そんな……まだ明るい時間なのに……」
「まだ明るいからこそ見たいんだ、君の綺麗な姿を。」)
「…………?」
(「そんな……恥ずかしいです……」「その恥じらいも、可愛いよ。」
「…………そんな……。」「見せてくれないか、君の全てを。」
「でも……」「いいから。」「あっ……ダメっ……。」)
「……アリスさん?」
「…………え?あ、はい?な、なんでしょう?」
「いつになったら起こしてもらえるのだろか?」
(……起こす?「貴方、朝よ。起きてください。あ・な・た!
早く起きてくれないと、朝ご飯がさめちゃいます……きゃっ。」
「アリス……朝ご飯よりも君が食べたい。」「ダメよこんな朝から……あ」)
どっちにしてもダメなんですね……。