『失われた７枚』if　〜ピーターパン編〜

「おい！
　フック船長、マルス副船長……あれ？
　どこ行った？」

「いない？」

「んんんっ！
　脱走しちゃったのか。
　まぁそれはそれで面白い。」

「どこだっ！？」

「あっ、マストの上よっ！」

「んんんっ、見つかってしまったかっ！」

「……なんてあいついつも高い所ばかり登っているんだ？」

「ティンカーベルも一緒よっ！」

「はなまるぅ。」

「……ティンカーベル、なんでそこで小躍りしてるんだ？」

「はなまるぅ、はなまるぅ。」

「話聞いてねぇし。」

「んんん、ティンカーベルの命が惜しければ……」

「いや、惜しくないからイイ。」

「蹴りぃぃぃぃいっ！！！」

「ぐはああああっ！？」

「ロウクス君っ！」

「ちっ、わ、わかったよ。
　おい、マルスっ！
　高いところに登ってないでここまで降りてこいっ！」

「んんんっ！了解っ。とうっ！」

「なにっ！？飛んだっ！？」

「あ、落ちた☆」

「……なんで海の方に向かってジャンプしたのかしら？」

「でもあいつ、落ちるとき笑顔だったぞ。」

「ごほっ、ごほっ。
　あー、死ぬかと思った。」

「じゃあ飛び込むなよ。
　……っていうかあの高さから落ちて何で生きてるんだよ。
　海でも死ぬぞ、下手したら。」

「んんん、マルス君強い子だから。」

「いや、強い子とかそういう問題じゃないだろ。」

「ちゃきーん。」

「！！！
　フック船長！？
　いつの間に背後にっ！？」

「ちゃきーん、ちゃきーん。」

「んんん。前後を囲まれたからは逃げ場はあるまい。」

「ちっ、ユリア、ここはやはり……。」

「そこまでだっ！」

「！！！」