Forbidden Palace Library #00 「失われた7枚」シリーズ 外伝

『失われた7枚』if 〜ピーターパン編〜




そして、夜が明けて……。


どたばたどたばた


三姉弟・長女 「ねぇねぇ、パパ、ママ、ピーターパンって知ってる?」

一家の父親 「ん?ああ、ピーターパンがどうした?」

三姉弟・長女 「あのね、あのね、あたし達ピーターパンに会ってきたの☆」

一家の母親 「ピーターパン……どんなパンなのかしら。」

三姉弟・真ん中 「いや、そのパンじゃなくて。」

三姉弟・長女 「でね、エリーゼちゃんがネバーランドの町内会長になったのー☆」

一家の父親 「ち、町内会長?」

三姉弟・末っ子 「ユ、ユリア姉さんっ!」

三姉弟・長女 「そうなのー、あのね……」


どごぉおおおおおんっ


三姉弟・長女 「きゃああっ!?」

一家の父親 「なんだっ!?家が揺れるっ!?」

一家の母親 「!?」


ぱらぱらぱら……


三姉弟・真ん中 「……なんで海賊船の船首が家の中にあるんだ?」

三姉弟・長女 「さっきまでは無かったわよ。」


がらがらがらっ


副船長 「んんんっ、不時着大成功っ。」

海賊船員 「おいこらマルス副船長っ!
 真っ正面から家の屋根に突っ込むなぁぁぁああっ!!!
 着陸するならもっと平坦なところにしろっ!?」

フック(?)船長 「ちゃきーん。」

三姉弟・真ん中 「いや、不時着してる時点で大成功じゃないだろ。」

副船長 「んんん、気にしない気にしない。」

三姉弟・真ん中 「っていうか人ん家勝手に壊しといて
 『気にしない気にしない』じゃなくてだな。
 レナード、お前からも何か言ってやれよ。」

一家の父親 「……家を立て替えないといけないな、これは。」

三姉弟・真ん中 「そういう何かじゃなくてだな。」

一家の母親 (『貴方、今度は一体どんな家にするの?』『ああ、今度は今よりも立派な
 愛の巣を作らないとな。』『え?』『もちろん、今以上に君を愛する
 ためにね、愛しいアリス……。』『あっ…………。』)

三姉弟・長女 「ねー、ママまた何か妄想してるわよー?」

三姉弟・末っ子 「それで、いつになったらこの船どかしてくれるのかしら?」

ピーターパン 「うん、それが帰り道がわからなくなっちゃって。」

三姉弟・長女 「ピーターパン!!!」

副船長 「んんん、というわけでしばらく泊めてちょ。」

三姉弟・真ん中 「ちょっと待て、本気で言ってるのかっ!?」

副船長 「んんん、固いこと言いっこなし。」

フック(?)船長 「ちゃきーん。」

ティンカーベル 「はなまるぅ。」

三姉弟・真ん中 「いや、はなまるぅじゃなくてだな。」

一家の父親 「……新築ついでに、
 新しい家には子供部屋を2つ作るのもいいかもしれないな。」

三姉弟・長女 「え?本当に?」

三姉弟・末っ子 「2部屋ってことは……?」

三姉弟・長女 「あたしが1部屋で、ウィルバーちゃんとエリーゼちゃんが二人で1部屋でしょ?」

三姉弟・末っ子 「ち、ちょっと、なんでそうなるんですかっ!」

三姉弟・長女 「えー、それは長女の特権だしー☆
 それに二人で1つの部屋だと何か問題あるの?
 わくわくどきどき。」

三姉弟・末っ子 「そ、それは……」

三姉弟・真ん中 「禁断の姉弟愛ってことで。な、エリーゼ?」

三姉弟・末っ子 「な、じゃありませんっ!!!

 蹴・りぃぃぃぃぃぃっ!!!


どごぉおおおっ


三姉弟・真ん中 「……きゅう。」


お・し・ま・い☆



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