首都ブランドブレイ 沿岸貿易街
大陸標準時 09:15 am □

	（……沿岸貿易街。 　確かにここにも多数の水たまりができているけど、 　川に近いから必ずしも全ての水たまりが事件と関わりがあるとは 　言い切れないしなぁ……。）
	「…………？」
	（何にしろ、この場所は不確定要素が多い。 　いくつかある水たまりのどれが事件に関わっているのかを 　調べるのは手間がかかりすぎる。 　他の場所の水たまりから調査に入る方がより確実、か。）
	「ねーねー、何やってるですかー？」
	「ああ、いや、なんでもありませ……なんだ、子供か。」
	「子供だけど子供じゃないですっ。 　リタって名前があるんですっ。」
	「……わかった、リタ。それで、お兄さんに何のようだい？」
	「みゅっ！？ 　実はリタのお兄ちゃんだったですか？ 　今まで生き別れだったですか？」
	「そういう意味の『おにいちゃん』じゃなくて……。」
	「みゅー。じゃあどういう意味なのですか？」
	「例えば……ほら、 　小さい子供に『ぼく、なにしてるの？』とか聞いたりするだろ？ 　それと同じことさ。」
	「で、ぼく、なにしてるですか？」
	「……そう返されても困るんだが。」
	「困っているですか。 　お兄ちゃん、どうして困っているですか？ 　さてはお兄ちゃん、不審者さんですねっ！」
	「いや、俺は不審者じゃないってば。 　不審者を捜しているのは事実だけど。」
	「みゅー。 　不審者さんを捜しているですか。 　どこかで落としてきたですか？」
	「……そういう意味ではないんだが……。」
	「みゅみゅみゅ？ 　不審者さんを捜しているですよね？ 　でも騎士団の格好していないですよ。 　……ということはもしかして、私立探偵さんなんですかー？」
	「ま、まあとりあえずそういう事にしておいてくれ。」

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イベント名『リタのおにいちゃん』
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