TITLE: 第13の機構 −歴史に消えた消失魔導− |
■ 大陸歴 599年 11月 15日 ブランドブレイ王国 |
首都ブランドブレイ
都市中心街 |
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大陸標準時 10:30 am □ |
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「むっ。 冬でもないのに静電気がぱちぱちしてるな。 相棒の支柱に影響が出なければいいが……。」 |
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(静電気? ……確かに、このあたりはちょっと静電気がすごいな。 一連の事件と何か関係があるのか……?) |
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「そういえばさっき通ったところなどは放電をおこしていたな。」 |
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「本当か、その話?」 |
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「うむ。さっきそこの角が少し放電していたぞ。」 |
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「その場所、教えてくれないか?」 |
・・・・・ | |
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「ここだ。」 |
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「……僅かながら魔力反応が残っている。 ということは、人為的な放電である可能性が高い、か。 でも雷の魔導などというものは聞いたことが無いしな……。」 |
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「そういえば遙か昔、雷の魔導が存在したという話が我が家には残っているな。」 |
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「雷の魔導? なんだ、それ?」 |
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「まだこのブランドブレイがブルーフォートと呼ばれていた時代、 つまり大陸歴が制定されるよりも昔の話。 我が祖先が南方からの侵入者を雷の魔導で追い払ったという話がある。」 |
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「南方からの侵入者? ……なぁ、大陸歴が制定される前ってことは、 異世界からの侵攻……第一次エンディル戦より昔だよな?」 |
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「そういうことになるな。」 |
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「じゃあ、エンディルの他に敵がいたってことか?」 |
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「詳しくはわからないが、大陸の南方にいたという話だけが残っている。 相手が何なのかは伝わっていないが、 雷の魔導に弱かったという事実は確かなようだ。」 |
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「やけに詳しいな。」 |
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「我が一族はその頃からここに住んでいるからな。 その後しばらくしていずこかの国へ派遣されたとき、 植樹に携わったらしくてな。その頃から我が一族の伝統が……くどくどくど」 |
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(……ヤな伝統だな、おい。) |
・・・・・ | |
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(……もしその話が本当だとするならば、一連の現象は魔導に依るものということになる。 つまり、まだこの都市に雷の魔導を使える人物がいると? うーむ……昔の魔導に関する手がかりが欲しいところだな。) |
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イベント名『伝統のはじまり』
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