首都ブランドブレイ 露店市場
大陸標準時 4:00 pm □

	「なぁマティルダ、さっき写させてもらった絵葉書の地図なんだが。」
	「あら、返品は受け付けてないわよ？」
	「いや、そうじゃない。 　これは本当にブランドブレイの都市図で 　間違いないんだろうな？」
	「もちろんよ。 　さっき絵葉書の一番下に、 　きちんと注釈ついてたでしょ？」
	「そのサインが偽りだっていう可能性は？」
	「はぁ？ 　わざわざ嘘の都市図を絵葉書なんか作って、 　一体誰が買うのよ。」
	「いや、そういうのが趣味の愉快犯も世の中にはいるんじゃないかと。」
	「愉快犯で思い出したけど、 　隣のシルバニアにユーワだかユガワだか変な名前の、 　奇妙な一族ならいるって噂を聞いた事があるわね。」
	「いやそんな情報はどうでもいい。 　この写させてもらった絵葉書の真贋について 　尋ねたいだけだ。」
	「確かに可能性を疑ったらキリはないけれど……。 　わざわざそんな手の込んだ事をするとは思えないわ。 　本物の都市図を絵葉書にして売った方が、普通は儲かるもの。」
	「そうか、そうだよな……うーん。」
	「どうしたの？変な事聞いてくるわね。」
	「いや、なんでもない。ありがとう。」

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イベント名『どうやら本物らしい』
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