「あっ!ほら、向こうからも何か怪しい人が来るよっ!」
「ふっ。……静かにするんだ。
いいか、これは大人の世界だ。
子供が余計な手出しをするな。いいな?」
「『余計な手出し』ってなぁに?」
「ほほほほほ。
貴方、確かに美形ですわ。
ですけど、さすがに初対面でそのような親密な関係になるのは……」
「ふっ!
『手を出す』の意味が違う!意味がっ!
貴様ら家でどういう教育を受けているのだっ!」
「…………。」
「…………。」
「ふっ。何故黙る?」
「あまり深く考えない事にいたしますわ。ほほほほほ」
「あ、ねぇねぇ、さっきの怪しい人と何か話してるよ。
やっぱり知り合いなのかなっ。
……あれ、どこに行くんだろう?」
「あら、民家に入って行きますわ。でも、確か、あの家は……。」
「ふむ……あの場所で受け渡しをするつもりか……。
なるほど。
情報は確かだったようだな……。」
「なになに?情報ってなに?」
「ふっ。よいか、最後通牒だ。
これ以上、私と奴らに関わるな。
でないと貴様らの身が危ない……っておい!どこに行くっ!」
「え? あの家を覗きに。」
「ほほほほほ、面白そうですわねぇ。」
「ふっ。人の話を聞けいっ!いいか、下手をすると命に関わる……」
「格好いいセディ様☆」
「ふっ。なんだね?この私に……」
「ほら、ローラ、今のうちに行きますわよ」
「あ、うん。オーロラおねぇちゃんさっすがぁ!」
「……はっ!
き、貴様らっ!話を聞けっ!
だから行くなと言っているだろうがぁぁぁっ!」