Forbidden Palace Library #01 失われた7枚


王都シルバニア
城壁

扇型をしたシルバニアの市街を守るべく、外周にはぐるりと城壁が築かれている。
もともとこの国が隣国から分離したときに築かれたものらしい。
年季が入ってはいるが、その強固さは依然として存続しており、町の人々に安心感を与えている。


アーク 「やあ。
 またあったね。
 確か君はボイス将軍の偽書……。」

「秘書ですってば。」

アーク 「似てない?」

「似てません。」

アーク 「そうか。ちょっと僕残念だな。」

「…………。
 ところでアークライト師団長、
 こんなところで何やってるんですか?」

アーク 「え?なにって……お城に向っているところだよ。」

(まだ着いていなかったのか。
 ここまで方向音痴というのも凄いなぁ……。)
「……それで、どうして城壁の上を歩いているんですか?」

アーク 「………。
 そういやなんでだろう。
 さっきまで、酒場の倉庫で迷子になっていたはずなんだけどなぁ……。」

「ど、どうして酒場の倉庫に……」

アーク 「さぁ。それが僕にもさっぱり。」

「…………。
(あまり追求するのはよそう。まともな答えは返ってこなさそうだ。)
 アークライト師団長、ひとつお聞きしたい事があるんですが。」

アーク 「うん?なんだい?」

「結局ずっとこの付近にいるということは、
 今日はまだ登城していない、
 ということですね?」

アーク 「うん。早く行かなくちゃいけないんだけどね。」

「そうですか。どうも。」

アーク 「うん、質問はそれだけかい?
 じゃあ僕はとっととお城に
 向かうことにするよ。」

「はい……って、そのまま壁の上を歩いていく気ですか?」

アーク 「そうか。それも問題だね。
 ありがとう、壁を降りたほうが歩きやすいよね。
 壁づたいの道路を歩けばきっとお城にたどり着くだろうし。」

「ええ、そのほうがいいですよ……って アークライト師団長っ!
 街の外側に飛び降りてどーするんですかぁぁぁっ!
 お城は城壁の内側ですよっ!ちょっと聞いてますぅ!?」


すたすたすた…………



「……あーあ、いっちゃった。」


(全師団長達の中で、
 アリバイがあるのは……
 エリーゼ師団長、
 ユリア師団長、
 レナード師団長、

 アリバイはないけどお城に行ってなさそうなのは……
 アークライト師団長、

 ×アリバイがないのは……
 アシスト師団長、
 ベル師団長、

 とすると犯人はアークライト師団長を含めた3人の中の誰かということになるのか……。)



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