王都シルバニア
繁華街
陽は山の向こうに沈み、さっきまで夕日で赤く染まっていた空はもはや黒へと塗り替えられている。
だが、繁華街は決して闇に包まれることはない。
巡回の兵士達によって灯された魔導の光が、大通りを昼間のごとく照らし上げる。
その様子を遠くから見ると、まるで街そのものが銀色に輝いているように見えるという。
歴史の真実はともかく、それがこの都市の名称『シルバニア』の由来とされている。
もうすぐ夜が近づくというのに、その賑やかさは一向に衰える様子がない。
(銀色の王都『シルバニア』かぁ……。
正しくは、遥か昔の言語で『森』を意味するんだって主張してた学者がいたな……。
なんて人だっけ……忘れちゃった。)
(真実がどっちかは知らないけど、『銀色の王都』だったらいいな。
だって、なんかその方がロマンチックだし……。
……ってそんなこと考えてないで、早くボイス将軍のクッキー盗んだ犯人を探さなきゃ。)
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