「ちょっきんちょっきん。俺様の高枝切りバサミは今日もまた一段と美しい……。」
(……うーん。強いて言えばこの高枝切りバサミの人が一番挙動不審なんだけどなぁ……。)
もしかしたら見張りの最中に怪しい人物を見かけているかも……。
一応聞いてみるか。)
「ん?おや、君はいつぞやの。
どうした?
この俺様の華麗なる高枝切りバサミについて何か聞きたいことでも?」
「……そういえばその高枝切りバサミ、一体どこで手に入れたんですか?」
「……。
今日はもう店じまいだ。
帰ってくれ。」
「み、店じまいって兵士にそんなもの……ああっ!
本当に守衛室の扉閉めてるぅっ!
警備はどうするんですかぁぁぁっ!?」
「貴様に任せる。」
「任されても困りますよぉ!」
「とにかく、これだけは企業秘密だ。」
「き、企業秘密って……一体……。」