Forbidden Palace Library #04 彷徨いし来客


王都シルバニア
城壁

町中から集められた雪の山に冬の低い日差しが反射して、白銀の城壁はいつもより目映く輝いて見える。
それは美しくもあり、また眩しくもあり、横を通る人々はみな目を細めている。


「あっ!アークライト師団長っ!」

アーク 「やあ。君はボイス将軍の辞書。」

「はぁ……。
 辞書じやなくて秘書ですってば。
 それにしても探しましたよ。」

アーク 「うん。そうか。僕も人を捜しているんだ。じゃあこれで。」

「ああっ!
 城壁の上走ってどこ行くんですかっ!?
 ち、ちょっと待ってくださいよぉぉぉぉっ!」


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