「いたぞっ!あそこだっ!」
「あ、おい、グリフィス、あんなところに1000リル硬貨がっ!」
「なにっ!どこだっ!?」
「イ・キルティ・リ・キルティ
鋭利なる氷柱よ我が各々の手に具現せよ!
ツインアイスィクルッ!」
「あ、あぶねぇなぁっ!何をするアシストっ!」
「ふっ。愚か者。硬貨は500リルまででそれ以上は紙幣だという事に先に気づけ!」
「だ、騙したなぁっ!?アシスト、貴様ずるいぞぉっ!」
「ずるい? 戦いに卑怯も何もない。
勝ちが全てさ。負けたらどうにもならんからな。
というわけで俺は先に行くぞ。待て、秘書っ!」
「私も居ることを忘れちゃダメよ、秘書ちゃん☆」
(追っ手の数が減ったことを喜ぶべきか、その分余計にたちが悪くなったと考えるべきか……)
「……ユリア、二人で魔導の同時攻撃というのはどうだ?」
「あ☆それナイスアイディアっ!」
「ち、ちょっと待ってくださいよぉぉぉぉっ!?
大陸で5本指に入る魔導師を2人も敵に回して
勝てるわけないじゃないですかぁぁぁっ!」
「だったらとっととあきらめて書類よこせってば。な?」
「そうはいきませんっ!」
「……強情な奴め。」
「秘書ちゃぁん、降伏した方が身のためよぉ☆」
「あ、そこの角曲がったぞっ!」
「え?どっち?」
「たぶんこっちの……のはずだっ!」
「お前ら俺を置いて行くなぁぁぁぁぁぁぁっ!……ん?」