Forbidden Palace Library #06 揺れるその瞳


王都シルバニア
王城2F 本館階段前

1階と3階へ続く幅広い階段。
王城で最もよく使われる階段であり、そして王城で最も古くから使われている階段でもある。

階段の前を、何人かの兵士が巡回している。


「……あのー、ふと思ったんですけど、」

アシスト 「ん?何だ?」

「どうして私までレナード将軍を捜索しなければいけないんでしょうか?
 私、一応レナード将軍の秘書ですから、
 本来ならレナード将軍の側にいなければならない立場……」

アシスト 「……秘書。確かお前、妹がいたよな?」

「ええっ!?ど、どうしてそんな事知っているんですかぁぁっ!?」

アシスト 「秘書の妹を実験台にするという手も……」

「ち、ちょっと待ってくださいよぉぉぉっ!!!」

アシスト 「じゃあ協力してくれるな?」

「実はアシスト師団長に協力したいと思っていたんですよ本当は。
 あーうれしいなー。
 ……しくしくしく。」

アシスト 「よしよし」

ユリア 「あら?秘書ちゃん、どうかしたの?」

「なんでもないです……しくしくしく。」

アシスト 「おかえり、エリーゼ。」

エリーゼ 「ただいま。」

ユリア 「きゃー、なんか新婚さんみたいー☆
 『ただいま』『おかえり』だってー☆
 きゃーきゃー☆」

エリーゼ 「ユ、ユリア師団長っ!」

アシスト 「……とにかく。
 レナードの奴はこの階にいるはずだ。
 手分けして探そう。」

「あれ?ベル師団長は?」

ユリア 「グリフィスちゃんならもうすぐ来るはずよ☆」

ベル 「アシストてめぇぇぇっ!!! よくも俺を魔導に巻き込んだなぁぁぁっ!?」

「あ、本当に、来た。」

アシスト 「……お前誰だっけ?」

ベル 「おのれはぁぁぁぁぁぁっ!!!」

アシスト 「じゃあ俺とエリーゼはここの兵士にレナードを通さないように命令してから行くから。」

ユリア 「おっけー☆じゃ、またあとでー☆」

ベル 「無視するなぁぁぁぁぁっ!!!」



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