Forbidden Palace Library #06 揺れるその瞳


王都シルバニア
王城1F 新館

王城の建物群の中で最も新しい建物が、ここ新館。
本館の400年以上という歴史に対して僅か100年前に作られたこの建物には、女王専属の従者や料理人、そして王城警備兵の宿舎が設けられている。



「……レナード将軍、逃げるの上手いですよね……」

アシスト 「ああ。あいつ昔は諜報っぽいこともやっていたらしいからな。」

「え?そうなんですか?」

アシスト 「ああ。1年前の事件の時も……ああ、いや、なんでもない」

エリーゼ 「ロウクス君。
 前からずっと聞きたかったんだけど、
 1年半前、この王都で何があったの?」

「1年半前?」

エリーゼ 「そう。一般には知られていないけど、いまから1年と半年前、
 この王都で何か事件がおこったらしいのよ。でも私もよくは知らないの。
 ロウクス君とレナード将軍が二人だけで内密に片づけちゃったみたいだから……」

アシスト 「……いずれ、教えなきゃならねぇだろうな、エリーゼには。
 でも、まだ教える時じゃないんだ。
 ……今、俺が研究している魔導が完成するまで待ってくれ。」

「何の魔導を研究しているんですか?」

アシスト 「脳内に於ける長期記憶の人為的想起及び……」

「は、はいっ!?」

アシスト 「……って言ってもわかんねぇか。
 めんどいから説明はパス。
 とにかく、レナードを探すぞ。」

エリーゼ 「あ?え?ち、ちょっとロウクス君!?」

「あ、ちょっと待ってくださいよアシスト師団長ーっ!」



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▽王城本館へ行く
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★★



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