Forbidden Palace Library #07 夜明けの前に


王都シルバニア
ハーシェル邸

城壁の側、最も明るい区画に建てられたハーシェル邸。
シルバニアの建築法に合わせて塗られた白い家屋は、城壁の上から発せられる魔導の明かりを反射しややまぶしくも感じる。特にこんな真夜中であれば尚の事だ。

それにも関わらず家の中の至る所から、丁寧にも窓という窓の全てから室内の明かりがこぼれてきている。
家の主が寝ていようが寝ていまいが、常にこの家には明かりが灯っていることで有名なのである。


ユリア 「ねぇねぇ、
 秘書ちゃんって妹ちゃんが一人いるのよね?
 どんな子なの?」

「え?どうしてそんな事を聞くんです?」

ユリア 「だっていつもあたし達って質問されてばかりだし、
 たまにはこっちからも何か聞いてみようかなって☆
 ねぇねぇ、やっぱり秘書ちゃんに似てるの?きゃっ☆」

「え?
 う、うーん……。
 とりあえず髪の色はそっくりですけど。」

ユリア 「え?そうなのそうなのー?
 見てみたいー☆
 今度お城に連れてこないー?ね☆」

「いえ、
 それは何か取り返しの付かないことになりそうな予感がするので
 やめておくことにします。」

ユリア 「んもぅ、秘書ちゃんもったいぶっちゃってー☆きゃー☆」

「…………。」



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▽アシスト邸へ行く
▽ラントシュタイナー邸へ行く
▽パン屋ソフトブレットへ行く

★★



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