「久しぶりだな。
……悪いな、来るのが遅くなって。
なかなか長い休暇が取れなくてさ。」
「まだあれから2年か……お前のいない月日って長いんだな。」
「ん?花束がいくつも添えられている?
どういうことだ!?
俺以外の誰かがここに!?」
「……! お前は…………。」
「あっ! あの時の、あたしを助けてくれたおにぃちゃんだ!」
「まさか、この花束はお前が……?」
「うん。毎日きれいな花を摘んで持ってきているの。
キレイなほうが、あの時のおねーちゃんも喜ぶと思って。
ほら、今日も持ってきたの。」
「………………。」
「あの時、おにぃちゃんと一緒にあたしを助けてくれた
もうひとりのおねぇちゃんは、
ここに眠っているんだよね。」
「……そうさ。ずっと若いまま眠っているんだ。」
「あたしいつもね、ここに来て
『おねーちゃんありがとう』
って言っているんだよ。」
「……そうか。いい子だな。」
「なぁ、ソフィア。
ずっとお前に言えなかったけど、
俺には、どうしても叶えたかった夢があったんだ。」
「いつの日かきっと、
レィディ
女性を守れるような、
君だけの騎士になるために俺は……俺は…………。」
「……おにいちゃん、泣いてるの?」
「いや、目にゴミが入っただけさ…………なあ、レィディ?。」
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