「レナード将軍。」
「レナード将軍?秘書です。失礼します。」
「あれ……いない?」
「あ、ユカワさん。
レナード将軍どこに行ったか
ご存じありません?」
「1番。」
「はい?」
「式の準備のために、王都の方に。」
「あ、そうですか……。」
(入れ違いか……このまま待っていてもいいけど、
いつ戻ってくるかわからないし……弱ったな。)
「2番。」
「え?」
「心の準備があるとかで、パン屋さんに。」
「……え?心の準備?」
「3番。ふるえるわかめを買いに行くために、繁華街まで。」
「はい!?」
「さて、正しいのはどれでしょう。」
「……え、えーと。」
「正解は。」
「正解は?」
「自分も知りません。」
「だったらそんな問題出さないでくださいっ!」
「だってその方が面白いし。」
「……聞いた私が馬鹿でした。」
「実のところ将軍でしたら、街の方に出て行かれました。」
「って、知ってるなら最初からそう言ってくださいよ!」
「そうか、もっと問題ひねればよかったかな。」
「いえ、あの、ですからそういう問題でもなく。」
「今度はもっと面白い事考えておくよ。」
「お願い、普通にしてください……。」
(街の方か……入れ違いだったのかな。
でも、一応報告に行かないといけないし、
もう一回戻るとするか……。)
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