「えへへー……にへらー☆ うふふっ☆」
「……どうしたんですか、ユリア師団長。
さっきからずーっとニヤけっぱなしで。
そんなデレデレしてたら溶けて机と一体化しちゃいますよ。」
「あのねあのね、秘書ちゃん。
実はね……うーん、あの、ね?
……やっぱり、言うの恥ずかしいっ☆」
「……言いたいんだろ、要するにさ。」
「おだまりっ、ロウクスちゃんっ。
あのねあのね、実は…………。
あー、やっぱり照れちゃうー☆」
「……なぁ、熱とかあるんじゃね?頭大丈夫か?」
「馬鹿毛のグリフィスに心配されたらおしまいだぞ。」
「赤毛だぁあああああっ!」
「うん、そうだね!思い切って言っちゃう!
あのねー、今度アークと……その、
結婚することになったのー☆」
「あ、うん。」
「…………。」
「…………。」
「…………え?」
「結婚?」
「えへへー☆」
「あっ、おめでとうございますっ!」
「……そうか、ユリアももうそんな歳か……」
「おだまりっ、ロウクスちゃんっ。」
「もうボイス元帥も公認なのか?」
「もっちろーん☆ ほらほら、結婚の証に!
じゃじゃーん!このネックレスに通したリングを……
リング……ネックレス……あれ?」
「???」
「ネックレス、リング、どこ……?」
「え?」
「無い……無い……あれっ……?」
「家に置いてきたとか。」
「ううん、そんな事ない、絶対ない!
ちゃんと家を出るときはつけて……つけて……
ふぇっ……うわぁあああん、アークぅ!」
「……つまりどこかに落とした可能性大ってことか。」
「落とした場所の心当たりはあるのか、ユリア?」
「うわぁあああん、えぐえぐえぐえぐ。」
「……だめだ、まともな言葉が返ってくる気配がない。」
「仕方ない、俺たちで手分けして探してやるか……」
「あれ、意外と優しいんですね、アシスト師団長。」
「このまま泣かれ続けても迷惑だからな。もちろんお前も探すんだぞ、秘書。」
「……えっ?」