『真実の継承者(後編)』
シルバニア王国 王城3階 廊下 白銀の都、シルバニア。 市街を取り囲む城壁がその色の輝きを持つ事から、こう呼ばれる。 その扇形の中心部には、同じく白銀に染められた王城がそびえている。 |
「アシスト師団長っ!!!」
「なんだよエリーゼ、まだ何もしてねぇだろっ!?」
「『まだ』ってなんですか、『まだ』って!
どうして貴方はそういつもいつも罪のない兵士を捕まえては
魔導の実験台にしようとするんです!?」
「ああ、いや、その……」
「その?」
「お前の記憶を呼び戻すため……に……えっとだな。
…………。
まぁ色々あるんだ。」
「理由になってませんっ!
と・に・か・く!
これ以上兵士を実験台にするのやめてくださいっ!」
「ちっ。」
「ちっ、じゃありませんっ!
いいですか、アシスト師団長。
だいたい貴方は日頃から……」
「ああ、わかったわかった。」
「……本当にわかったの?」
「兵士じゃなくて、街人を実験台にすればいいんだな?」
「蹴・りぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!」