Forbidden Palace Library #00 「失われた7枚」シリーズ 外伝

『僕は、語らない』



エリック 「アインシュタイン・プロジェクト!?」

メンデル隊長 「世界に隠された真実。
 ……科学文明の暴走によりこの地球は一度滅びかけたことがあった。
 だが、それを救ったのもまた科学文明だった。」

ライアン 「!? 魔導が新たなる文明を拓いたんじゃないのか?」

メンデル隊長 「考えても見ろ。
 一昼夜にして文明の基軸が代わることなどありえない。
 それは後の世代が作り上げた物語だ。」

ライアン 「じゃあ、何故っ?!」

メンデル隊長 「かつて科学文明が栄えていた時代。
 資源の枯渇したこの地球から外へと人類が脱出しようとしていたその頃。
 その鍵となるべき実験が行われた。」

エリック 「…………。」

メンデル隊長 「アインシュタインの相対性理論。
 その理論の真偽を確かめるべく地上で実験された計画。
 すなわち、光の湾曲。」

エリック 「!?」

メンデル隊長 「空間そのものをねじ曲げる実験が行われた。
 ……その実験が成功したのか失敗だったのかは
 誰も知らない。」

メンデル隊長 「結果はただこう伝えられている。
 アウト・オブ・コントロール、と。
 ……ただその一言だけが。」

ライアン 「アウト・オブ・コントロール……暴走したのか?」

メンデル隊長 「言えることは一つ。
 真実の追究のため、その代償として
 一瞬の間に世界は崩壊した。物理的に。」

エリック 「!!!」




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