『僕は、語らない』
「だぁぁぁっ!てめぇっ!マルスっ!」
「んんんっ、こんがり焦げてるね、グリフィス君。」
「誰のせいだぁぁぁぁっ!!!」
「自業自得だろ?」
「マルスの爆発に巻き込まれているところに、
魔導打ち込んだのはどこの誰だっ!?
ああ?アシストっ!?」
「いや、爆発を収めてやろうかと思って。いつもの癖でつい攻撃魔導を。」
「癖で、じゃねぇぇぇぇぇっ!!!」
「んんんっ。気にしない気にしない。」
「気にするわぼけぇぇぇぇっ!
とにかくマルス元師団長!
迷惑防止条例違反で逮捕するっ!」
「取り締まりだなんて大変だなー、お前も。」
「てめぇも黙ってみてないで手伝えぇぇぇっ!!!」
「じゃあ黙らないで喋っていればいいのか?ぺらぺらぺら」
「そういう問題でもねぇぇぇぇっ!!!ぜーはーぜーはー。」
「だってさ、マルス。
とまぁだからそういう訳で降りてこいよ、お茶ぐらい出してやるから。
そんな目だつ屋根の上にいないでさ。」
「んんん。マルス君めだってる?おっけー、おっけー。」
「……っつーかあいつ、
すっげー昔に会っている気がするんだけどなー。
誰だったかなー?」
「もうボケたのか、馬鹿毛のグリフィス?」
「赤毛だぁぁぁぁっ!!!」
「んんんっ。じゃ、そゆことでマルス君はこれで。」
「っていうかてめぇはなんで毎回爆発ばかり起こすんだっ!?」
「……んんん、内緒っ。」
「内緒、じゃねぇぇぇぇっ!!!」
(そうさ、ライアン。
僕のささやかな抵抗は、
やっと始まったばかりなのだから……。)