『僕は、負けない』
「フィオナ!ファースト姉さん!」
「!」
「サード!」
「サード……君……。」
「!!!
血がっ!
地面が血だらけじゃないかっ……。」
「少しばかり来るのが遅かったようだな、少年。」
「ねぇ、ファースト姉さん、なにがあったの!?
しっかりして!
フィオナ、フィオナ!」
「サード……君……。」
「フィオナ!!!」
「ごめんな……さ……い……。」
「フィオナっっっ!
なんで、なんでこんなに
血がっ!!!」
「わたし……もうダメだから……。
……お願い、サード君。
この先……何があっても…。」
「何が、あっても?」
「絶対に、負けちゃ……だめなの……ね。
サード君は……ね、いつでも……、
わたしの…おうじさま…だから…。」
「!」
「たと…え……それが…
どんな…場合で……も…、
……負け……な…………い…………。」
「!!!」
「どうしてこの娘を傷つけたのよ!
この娘はうちの家族じゃないわ!
ノーベル家には関係ないはずよっ!」
「命令の執行を妨害する者は、
何人たりとも容赦はせぬ。
例えそれが女子供だろうともな。」
「…………。」