『僕は、負けない』
「やはり右脚が使えない分だけ回避が半歩遅れているな!」
「くっ!」
「どうした、10年前の勢いはどこに行った!?
――ああ、そうか。
その10年前のあの俊足はもうないんだったな。」
「!!! 貴様ぁっ!」
「!」
「――私の前髪を切るとは。
よかろう。
円舞練習の相手は終わりだ。」
「!!」
「ィアッ! トッ!」
「ぐっ!」
「ツェアッ! ハッ!」
「――畜生、足さえ動けばっ!!!」
「二本の松葉杖なくしては足を自由に動かせない以上、
その右の松葉剣を弾けば、もうお前に攻撃手段はない!
トァッ!」
「!? 斜め下からの攻撃かっ!?」
「ィアッ!!!」
「!!!
しまった!!!
松葉杖がっ!!」