『鐘の音を合図に』
「……ゆっくり歩かなきゃ、ね。」
「……せっかく作ったのに、落としちゃったら大変だし、ね。」
「……でも……ちょっと作り過ぎちゃったかな?」
(おい、あいつで間違いないのか?)
(ああ。王立軍第2師団の部隊長、ベークランドのはずだ。)
(でも何かの箱を手にしてるな……何を持っているんだ?)
(わからん。
だが、今なら周囲に人影は少ない。
……あいつを人質にするなら今しかないぞ。)
(よしっ!いくぞっ!)
「あら?
……え?あ、ちょっと?あなた達、何っ!?
きゃあああっ!?」