『失われた7枚』if 〜昔話編 その4〜
「お、寝てる寝てる。これから俺が起こせばいいわけだな?」
「…………。」
あのー、人がまだナレーションをしているところなんですが……。
ええ、まあ一応そういう配役になっていますが。
「……シナリオでは、キスすれば起きるんだよな?」
ええ、まあそうですけど……?
「いやまてよ。
もしかするとそれ以外の方法でも起きるかもしれない。
この際色々と実験してみるという手も。」
「蹴りぃぃぃぃぃっ!!!」
「い、いってぇぇぇぇっ!
おいエリーゼ、
お前寝てるんじゃなかったのか?」
「寝てますっ!」
「じゃあなんでしゃべれるんだよ?」
「寝言ですっ!。」
……ね、寝言で蹴りが出るんですか?
「寝癖の悪い奴だな。いいから横になってろ。」
「……ちょっと、その手は何よ?」
「エリーゼ…………。」
「だから真顔で迫ったって……ダメ……だってば……」
「……ちっ。」
「ちっ、じゃなぁぁぁぃっ!!! 蹴りぃぃぃぃっ!!!」
「……きゅうっ。」
「シナリオには忠実に演じなさいっ!んもぅっ!」
……アシスト師団長っていつも自業自得ですよね。