『失われた7枚』if 〜昔話編 その4〜
「私がアリスに、キス?」
(ええっ!?
そ、そんなっ!?
まだ心の準備が……その……。)
「わかった。そういうシナリオなら仕方あるまい。」
……本当は嬉しくて仕方がない癖に。
「何か言ったか?」
いえ、何も。
(レナードの唇が私の唇に……?
それでそのままゆっくりと体を押し倒されたりしたら……。
だ、だめっ、こんな屋外でだなんてっ!)
「……アリス、目を、閉じてくれないか。」
(「外でだなんて恥ずかしい……」「誰も見てなんかないさ」
「でも……」「君はどこにいても美しいから」「え?」
「だからその美しさを色々な場所で見てみたいのさ……」)
「…………アリス。」
「………………。」
「……アリスさん?」
「あ、は、はい?」
……やっぱり話聞いていなかったみたいですね。