『失われた7枚』if 〜昔話編 その4〜
「私がキスする役……?
ね、ねぇ、
やっぱりしなきゃ……ダメ?」
「シナリオに対しては忠実に演じるんだろ?」
「……わ、わかったわよ。すればいいんでしょ、すれば。」
「ああ。」
「…………ちょっとロウクス君。
ちゃんと目を閉じてよね。
恥ずかしいんだからっ。」
「なに言ってんだよ。
エリーゼの恥ずかしがる顔だから見たいんじゃねぇか。
だってそれって俺にしか見せてくれない表情だろ?」
「ち、ちょっと……。
そんなこと言われても……。
とにかく、ちゃんと目を瞑ってっ!」
「ちっ。わかったよ。」
「…………。」
「んもぅっ。これでいいんでしょ?」
「……エリーゼ。」
「な、何よ?」
「キスしてるときの表情、可愛かったぜ。」
「蹴っりぃぃぃぃぃぃっ!!!」
げしっ
「……きゅうっ。」
やっぱりこうなるんですね……。