『失われた7枚』if 〜昔話編 その5〜
「ふぁ〜あ。
おはようございますー。
むにゃむにゃ。」
「もう夜だってば。」
「ところで亀さん、その隣にいる方は?」
「うん、この人が僕のこと助けてくれたんだ。」
「……厳密にはボクじゃないんだけどなぁ。」
「はなまるぅ。」
「え?」
「はなまるぅ。」
「よきにはからえ、って言ってるんだ。」
「う、うん……。」
「はなまるぅ。」
「そちは勇気ある若者ですね、って言ってる。」
「あ、ありがとう。
だから厳密には
ボクじゃないんだけど……。」
「はなまるぅ。」
「………………。」
「え?何て言っているの?」
「はなまるぅ。」
「………………。」
「ねぇ、何て言っているのさ!?通訳してよっ!」
「亀を助けていただいたお礼ですわ。
ゆっくりしていってくださいな。
さぁさぁ皆の者、宴会の準備を。はなまるぅ。」
「ね、ねぇ、さっきの『はなまるぅ』は
どんな意味だったのさぁっ?!
気になるから教えてよぉぉぉっ!」