『失われた7枚』if 〜ピーターパン編〜
「んんん。
話してごらん、ティンカーベル。
ピーターパンはどこにいる?」
「あらー、知りませんわー。」
「答えてくれたら、この落書き帳をプレゼント。」
「そ、それは、本当ですの?」
「しかも、今ならもれなく
12色ペンセットもついてきますっ!
これはお買い得っ!」
「いや、『お買い得』じゃなくて。」
「12色ペンセット……どきどきどき。」
「ちなみにどんな色の構成なんだ?」
「んんん、カーマインレッドにオペラレッド、ピアニーレッド、
コーラルレッドにチェリーレッド、ガーネットレッド、
ワインレッド、バーベリーレッドと…………。」
「って全部レッドじゃねぇかぁぁぁぁっ!」
「んんん。あとポピーレッドとロブスターレッド、
ケチャップレッドにマゼンタストロベリーレッド。
ほら、赤だけで12色。」
「何の意味があるんだぁぁぁぁっ!!!」
「全部赤……はなまるぅっ!
欲しい、欲しいですわっ!!
はなまるぅ、はなまるぅ!!!」
「……マジで!?」
「んんん、じゃあピーターパンの居場所を教えてくれるね?」
「ネバーランド1丁目ですわ。あっさり。」
「っていうか自分であっさりとか言うなよ。」
「んんん。そうか、1丁目か。」
「……なんかその表現に違和感を覚えるのは俺だけか?」
「んんん、君だけ。」
「この海賊いったいどうなってるんだぁあああっ!」
「どうかしちゃってるんだよ、きっと。
んんん、誰のせいだろうねぇ。」
「ちゃきーん。」
「お前らのせいだぁぁあああっ!!!」