『失われた7枚』if 〜ピーターパン編〜
「うん、ここまで来れば安全だね。」
「ねぇねぇピーターパン、ここはどこ?」
「なんとなく隠れ家っぽい小屋だけど……?」
「………………さぁ、どこだろう?」
「ちょっと待て、ピーターパン。
行き先が分からないで俺達を連れてきたのか?」
「そんな気がしないでもないねぇ。」
「……自分の家の場所ぐらい覚えておけよ。」
「ネバーランド1丁目……ああ、たぶんここが僕の家だ。」
「だから何で番地表示なんだよ……。」
「ネバーランド新町とかネバーランド銀座とかの方がよかった?」
「いや、そういう話じゃなくて。」
「まぁそのあたりに座ってよ。
今、おいしいお茶でも煎れてくるから。
ミルクと砂糖は?」
「あたし両方ー☆」
「私はストレートで……。」
「なぁ、絵の具入りのお茶とかださねえだろうな?」
「? ねぇ、それ何の話?」
「いや……?
なんとなく口から言葉がでただけで。
とにかく、俺は砂糖だけで。」
「うん、じゃあちょっと待っててね。
今煎れてくるから。
てくてくてく。」
「っておい、台所はこっちじゃないのかー?」
「……なんでゴミ箱の中に入っていったのかしら?」
「おーい、ピーターパン、いるか?」
「んんん、みーつけた。」
「おわっ!?」
「んんん、こんなところにいたんだね、君たち。」
「っていうかなんでゴミ箱の中から出てくるんだよ、マルス!」
「んんん。気にしちゃいけないよ。
おや?ピーターパン君がいないようだが……
とりあえず君たち連行ってことで。」
「ねぇ、ティンカーベルは?」
「んんん、今頃船でお絵かきに夢中さ。」
「……お絵かき?」
「とにかく、一緒に船まで来て貰おうか。」
「きゃー、人質、人質☆」
「んんん、大漁大漁。」
「……大漁って……。」