Forbidden Palace Library #00 「失われた7枚」シリーズ 外伝

『失われた7枚』if 〜ピーターパン編〜



三姉弟・真ん中 「マルス!
 さっきから姿を見ないと思ったら、
 お前さては隠れてたな!?」

副船長 「んんんっ。フック船長とピーターパン亡き今、」

三姉弟・真ん中 「いや、まだ生きてる。」

三姉弟・長女 「あそこ泳いでるわよ。」


ざばざばざば


副船長 「んんん。
 とにかくこれでネバーランド町内会長の座は
 マルス君がもらったっ!」

三姉弟・真ん中 「……ネバーランド、」

三姉弟・末っ子 「町内会長?」

副船長 「んんん、そう。」

三姉弟・真ん中 「まさか、そんなことで揉めてたのか?今まで?」

副船長 「んんん。知らなかった?」

海賊船員 「知るかぼけぇぇぇぇっ!!!」

三姉弟・末っ子 「じゃあひょっとして、子供ばかりの国ってのも……。」

副船長 「んんん。
 そうすれば選挙権持った人間が少なくなるから、
 町内会長に当選するのも夢じゃないからね。」

海賊船員 「どんな理由だぁあああああっ!!!」

副船長 「んんん、だってマルス君貧乏だし。」

海賊船員 「理由になってねぇええええっ!!!」

三姉弟・真ん中 「じゃあここは間をとって俺が町内会長ってことで……」

三姉弟・末っ子 「蹴りぃぃぃぃっ!!!」


どごぉおおっっっ


三姉弟・真ん中 「ぐはぁっ!?」

三姉弟・末っ子 「話を余計にややこしくするんじゃありませんっ!」

副船長 「んんん、強いっ。
 じゃあエリーゼ君が町内会長ってことで。」

三姉弟・末っ子 「え、え、私っ!?」

三姉弟・長女 「きゃー☆ エリーゼちゃんすごーい☆」

副船長 「んんん、というわけで町内会長、早速ご命令を。」

ピーターパン 「うん、それはめでたい。」

フック(?)船長 「ちゃきーん。」

三姉弟・真ん中 「……お前ら、いつの間に戻ってきたんだ?」

フック(?)船長 「ちゃきーん。」

三姉弟・末っ子 「とにかく、私達を家に帰してくださいっ!」

副船長 「んんん、じゃあこの船で送ってあげよう。」

三姉弟・末っ子 「え、船で? どうやって?」

三姉弟・真ん中 「まさか魔力誘導方陣で空を飛ぶなんて言わねぇだろうな?」

三姉弟・末っ子 「魔力誘導方陣?」

三姉弟・長女 「魔力方程式を図式化したものよ。
 実現したという記録は公式にはまだないけど、
 不可能じゃないはずなの☆」

副船長 「んんん、その通り。
 ティンカーベルが船の至る所にはなまるぅを描いてくれたから。
 ほら、それが魔力誘導方陣。」

ティンカーベル 「はなまるぅ☆」

三姉弟・真ん中 「……なんでそんなことのためにわざわざ伏線張ってるんだよ。」

ピーターパン 「うん、とにかくみんなで協力して君たちを家に帰してあげよう。」

三姉弟・長女 「わーい☆」

三姉弟・真ん中 「どうでもいいけど道に迷うんじゃねぇぞ。」

ピーターパン 「うん、たぶん。」

三姉弟・真ん中 「たぶんってなんだよ、たぶんって。」

ピーターパン 「さぁ、それが僕にもさっぱり。」

ティンカーベル 「はなまるぅ☆」

三姉弟・真ん中 「…………こいつらは……。」



▽そして再び朝が訪れる





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