Forbidden Palace Library #00 「失われた7枚」シリーズ 外伝

『失われた7枚』 〜大江戸if 悪代官編〜




翌日。

EDO城天守閣、3階。


ボイス 「ないぞ!ない、ないぞっ!」

ユリア姫 「どしたの、おじーちゃん?」

ボイス 「南蛮渡来のみるくくっきーがないぞっ!どこいったっ!?」

ユリア姫 「えー?食べたんじゃないのー?」

ボイス 「いや、儂が数え間違いをするわけないっ!
 おい!
 侍大将セルシウスっ!」

ユリア姫 「あ、レナードちゃんなら
 さっき逢い引きに行くとか言って出ていったわよ☆
 きゃー、破廉恥ー☆」

ボイス 「ええーい、使えん奴めっ!
 こうなったら誰でもいいっ!
 誰か、誰かこいっ!」



だだだだだっ


ベル 「将軍様、お呼びでしょうか?」

ボイス 「ベルっ!お前か儂のみるくくっきー食ったのはっ!!!」

ベル 「ちょっとまて何故いきなりそうなるんだぁぁぁぁぁっ!
 俺じゃないったら俺じゃない。
 このあいだ一瞬企んだけど俺じゃない!」

ボイス 「ほほぅ、企んだ、とな?」

ベル 「はぅぅぅぅぅ、余計なことを言ってしまったぁぁぁぁっ」

ボイス 「ということはやはりお前か?」

ユリア姫 「ねー、やっぱりおじーちゃんが食べたんじゃないのー?」

ベル 「いや、違うって。ほら、ユリア姫だってそう言っているだろう? な?」

ボイス 「む…………わしのかわいい孫がそう言うのならば仕方在るまい……。」

ユリア姫 「あ、でもグリフィスちゃんかもー☆」

ボイス 「やはりお前かぁっ!!!」

ベル 「嘘だぁぁぁぁっ!!! ユリア姫ぇぇぇぇぇっ!!!」



たたたたたたっ


グラン 「お取り込み中、失礼」

ベル 「グラン……た、助かった」

ユリア姫 「そうそう、失礼だから帰って、グランちゃん☆」

グラン 「左様か左様か。ではこれにて失礼」



たたたっ


ベル 「帰るなぁぁぁぁぁっ!!!!」

グラン 「だが姫が帰られよと仰せに……」

ベル 「そんなこと真に受けるなぁぁぁぁっ!!!」

ボイス 「して、何用だ?」

グラン 「はっ。将軍様のみるくくっきーを盗んだのは出入りの商人アシストにございます。」

ユリア姫 「え?どうして知ってるの?」

グラン 「拙者、しかとこの目で見届けていたでござる。」

ベル 「見届けてないで阻止しとけぇぇぇぇぇっ!!!!」

ボイス 「ほう……ならばお前達!
 儂のみるくくっきーを取り返してこいっ!
 さもなくば今ここで儂の刀の錆に……」

ベル 「はぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。
 行って来ますぅぅぅぅぅぅ。
 ってゆーか、これって本来秘書の役目じゃ……」



今はナレーターやってるから無理ですって。
それ以前に、私の本職はデスクワークなんですが……。


ボイス 「グランっ!ベルっ!
 つべこべ言わずにとっとと探しに行って来いっ!
 それともやはり刀の錆に……」

ベル 「はぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。行きます、行きますぅぅぅぅぅっ。」





▽そして、夜。





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