首都ブランドブレイ 都市中心街
大陸標準時 4:30 pm □

	「いっせーの、ごっ！　みゅー！」
	「二人でやっても５は出ませんわ。いっせーの、にっ。」
	「みゅー、また負けたですっ！」
	「……お前らさっきから何のゲームやってるの？」
	「初等学校で流行ったゲームですわ。」
	「おにーちゃん知らないですか？」
	「俺は知らない。」
	「そう、年寄りですものね、仕方ありませんわ。」
	「待て待て、お前とはそんなに歳変わらないだろう。」
たったったっ
	「お待たせ致しました、グロリア令嬢。」
	「あら、おかえりなさい。」
	「だが余のすらりとした支柱に興味のないそちは存分に待つがいい。」
	「なんだ、この待遇の差。」
	「それで聞きたいのか聞きたくないのか。」
	「聞きたい。聞かせて下さいー騎士団長様ー。」
	「棒読みですー。」
	「しーっ。」
	「ふむ、よかろう。父上から聞いた話では、 　我が祖先はこの王都に運河を引くにあたって、 　いくつか迂回した地点があるようだ。」
	「お魚とるですか？」
	「それは鵜飼いよ、リタちゃん。」
	「……迂回か、なるほど。それで、場所は？」
	「現在の大橋の付近との事だ。 　ゆえにあの地点だけ、運河の流れが少し細くなっている。 　緩急を付けるためではなく、構造上の問題があったとの話。」
	「なるほど……その地点が怪しいな。」
	「そしてもうひとつ、父上から言づてだ。 　何故そのような話を知りたがる？と。 　理由を聞いてこいと言われた。」
	「理由、か。 　とある人物から調査を依頼されている、 　というのではダメか？」
	「……いささか抽象的すぎるが、一応伝えておこう。」
	「みゅ、それで何が分かったですか？」
	「運河に掛かる橋に何かがありそうだ、ということだ。 　何か手がかりがあるかもしれない。 　ひとまず行ってみよう。」
	「みゅー！」
	「ではコペルニクス騎士団長、ごきげんよう。」
	「左様、しからばこれにて御免。 　あとそち、そう、そちはお礼として、 　後ほど余のすらりとした支柱講座を聞きに来るように。」
すたすたすた
	「おーい、無視するなぁ！」

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【 沿岸貿易街 】

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イベント名『真贋の程は』
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