TITLE: 第13の機構 −王都に告げる風雲急− |
■ 大陸歴 599年 11月 24日 ブランドブレイ王国 |
首都ブランドブレイ
露店市場 |
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大陸標準時 3:15 pm □ |
「あら、またいらっしゃい。 今度は何を買ってくれるの? この『しょっぱくない塩』とかどう?健康志向だから塩分0%よ?」 | |
「薄味好みの人によさそうですわね。」 | |
「待て、それは既に塩じゃねぇ。」 | |
「虚しい指摘ね。」 | |
「それはいいからマティルダ、 お前の所で何かブランドブレイに関する 古いモノって扱っていないか?」 | |
「古いモノ?」 | |
「例えば、昔のこの都市の見取り図とか。」 | |
「古地図? 確か建国当初の都市図が描かれた絵葉書なら お店にあったはずだけど、そんなのどうするの?」 | |
「ちょっと入り用でな。」 | |
「うーん、でもあれは売り物じゃないのよねぇ。 見せるだけならいいけれど、 相応の情報量もらうわよ?」 | |
「……ちゃっかりしてるな。いくらだ?」 | |
「そうねー、50リルでどう?」 | |
「ちょこっと見るだけなのに、高くないか!?」 | |
「あら、だって骨董級の絵葉書だもの。 アンティークよアンティーク? たぶん大陸中どこを探しても残っているのはうちだけよ?」 | |
「確かに他の場所で調べようとすれば、時間と手間がかかりそうだな。 ……わかった、経費で落とすよう長官に掛け合おう。 ツケでもいいか?」 | |
「うちは現金払いがモットーよ?ツケはお断り。」 | |
「……俺、残金100リルしかないんだが。」 | |
「見たくないなら別にいいのよー。」 | |
「分かった、払う、払うよ。ほれ、50リル。」 | |
「毎度あり〜♪」 | |
「それで、その絵葉書ってのは?」 | |
「んー、ここじゃなくてお店のほうにあるの。 ちょっとついてきてくれる? あ、でも店番困るわね。」 | |
「みゅー、リタが店番してるですよ?」 | |
「わたくしもここで待機していますわ。」 | |
「あら、そう?ちょっとお願いね。 じゃあ行きましょ、 お店はすぐそこよ。」 | |
「……近いならちゃんと自分の店で商売しろよ。」 |
どこに移動しますか? |
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【 マティルダの店 】 |
イベント名『実は出張店舗』
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