TITLE: 第13の機構 −運河に通じる古代要塞−

大陸歴 599 11 24 ブランドブレイ王国
首都ブランドブレイ
地下遺構
大陸標準時 5:10 pm

MESSAGE:
「それで。お前は何者なんだ、シュレーディンガー家の猫。」
《女豹にでも見える? あ、豹って絶滅したんだっけ。》
「どうみても猫に見えるから聞いているんだ。」
「ねこさんねこさん、なんて呼べばいいですか?
 しゅれーでぃんがーけのねこ、っていうのは
 リタちょっと舌かんじゃいそうです。」
《ふふっ。可愛いお嬢さんね。
 そうね……人間だった頃の名前で、
 リリィでもリルでもいいわ。》
「リルさんですか、可愛い名前です。
 ……あれ、どこかで聞いた名前です。」
「魔導金属と同じ名前か。またけったいな名前をつける親もいたもんだ。」
《違うわよ。魔導金属に私の名前がついたのよ。》
「……はい?」
《あたしの人間だった頃の名前は、
 リリィ=ブリュースター。
 今から1000年近く昔の話だけど。》
「せん……ねんっ!?」
「ねこさん長生きですー。」
「いや、長生きとかそういうレベルじゃないだろ。
 ……それで、リリィ。
 仮にその話が本当だとして、」
《なによ、信じられないっていうの?》
「猫が喋ってる時点で、
 もう色々と信じられないんだが。
 それで、元人間様がなんで猫の姿に。」
《実験で失敗してね、魂だけこっちに遷っちゃったのよ。
 その後も何度か人間の身体に戻ろうとはしてみたんだけど、
 どうも理力限界量を超えちゃったみたいなのよね。》
「……よく喋る猫だな。」
《聞いてきたのは貴方でしょー?》
「とりあえず先に進もう。話ながらでも問題はないだろう。」
「みゅー。」

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イベント名『猫の名前は』
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