ブランディウム城 地下２階　廃棄物倉庫
大陸標準時 8:30 pm □

ばたんっ
	「ステヴィン長官っ！」
…………。
	「いない……逃げたのか……？」
	「なるほど。こんな場所を拠点にしていたか。 　元々部屋は汚いが、荒らされたような雰囲気ではない。 　とすれば、何も持たずに慌てて逃げたか。」
	「ふむ……書類のインクもまだ乾いていない。 　つい今し方までこの部屋にいたという事になるな。 　全く厄介な話を持ち込む愚か者もいたものだ。」
	「なぁ。どういうことか、説明してくれないか。 　なんであんたは地下遺構の事を知っている？ 　どうしてコペルニクス元騎士団長があんたに従っているんだ？」
	「ふっ。無駄話をしている時間はない。 　今はステヴィンとかいう男の追跡が先決だ。 　あの小娘に手荒な事をされたくなければ、大人しく従え。」
	「…………。」
	「分かったのなら、一度騎士団本部前に引き上げるぞ。」
	「……ああ。」

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