TITLE: 第13の機構 −運河に通じる古代要塞− |
■ 大陸歴 599年 11月 24日 ブランドブレイ王国 |
首都ブランドブレイ
地下遺構 |
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大陸標準時 6:20 pm □ |
「なぁ、どうしても腑に落ちないんだが、 ディオキスとの戦争で講話とかいう話は出なかったのか? 例えばエリアを区切って支配地域分割とか――。」 | |
《彼らには言葉が通じなかったのよ。》 | |
「え?」 | |
《それが進化か退化かは知らない。 だけどディオキスは言語を失った代わりに、 血による記憶の継承という能力を獲得したから。》 | |
「血による記憶の継承?」 | |
《血を引く者の間で、記憶を共有できるという特異な能力。 それが親子関係であっても、兄弟間であっても。 血が濃ければ、その分多くの記憶を共有できる。》 | |
「便利そうだが、敵に回すと厄介そうな能力だな。」 | |
《ええ。事実、人類は当初連戦連敗だったわ。 そこに現れたのが宰相エルネスト、そして魔導という技術。 あたしの役目は、そこで通電しない金属を作ること。》 | |
「それで、魔導金属リルが生まれたのか。 でも、どうして通電しない金属が必要なんだ?」 | |
《ディオキスの能力の一つに、 通電金属を自在に操るっていう厄介なモノがあったのよ。 こっちの武器防具を奪われないようにするため、必要とされたのよ。》 | |
「なるほど、それが逆に奴らの弱点でもあり、 昔は電撃魔導が発達したのか。」 | |
《あら、よく知ってるわね。確かもう消失したはずの魔導よ。》 | |
「こいつが、ちょっとした悪戯で憶えやがってな……。」 | |
「みゅみゅみゅ?披露するですか?」 | |
「いや、しなくていい。」 | |
《ところでこっちに戻ってどうするの?》 | |
「いや、ちょっと道を間違えただけだ。」 | |
「みゅ?間違いすぎですよ?」 | |
「すまん。」 |
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イベント名『回り道しすぎ』
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