Forbidden Palace Library #01 失われた7枚


王都シルバニア
住宅街

繁華街からやや離れた距離に位置するこの付近一帯は、市民に多くの住まいを提供している。
住宅街と言えども店舗が全くないわけではなく、細々と雑貨店などがひらかれている。
だが、その大半は利益よりも趣味で経営されているようだ。

買い物帰りらしき女性数人が道端でおしゃべりをしている以外、特に変わったことはない。


「あ、アークライト師団長、ちょっとよろしいでしょうか?」

アーク 「ん?ああ、君は確かボイス将軍の司書。」

「司書じゃなくて秘書なんですけど。」

アーク 「……似てない?」

「似てません。」

アーク 「……そうか。ちょっと僕残念だな。」

(なんなんだこのひとは……。)

アーク 「で、その遺書が何のようだい?」

「秘書なんですけど……。
 ええ、ちょっとお聞きしたいことがあるんです。
 今日の午前10時頃、アークライト師団長はどこにいましたか?」

アーク 「えーと……確かその頃は……自室の六畳一間で遭難してたなぁ。」

「…………は?」

アーク 「いや、まてよ。
 確か登城しようとして気がついたら、
 下水道の中を歩いていたんだったかな……。」

「………あのー、アークライト師団長、ひょっとして私のことおちょくってません?」

アーク 「いや、ほんとほんと。信じてよ。
 え?信じてくれない?
 ……そうか。僕ちょっと残念だな。」

「信じろって方が無理だと思うんですけど……。」

アーク 「最初はみんなそう言うんだよ。うんうん。」

(こ、この人っていったいなんなの?)

アーク 「質問はそれだけかい?」

「あ、はい、今の所は。」

アーク 「じゃあ僕は昼前にお城に行かなくちゃいけないんでこれで。」

「アークライト師団長、お城はそっちじゃないですよぉっ!
 ……いっちゃった。
 大体もうとっくにお昼過ぎてんだけどなぁ……」

(今のところ出会った師団長達の中で
 アリバイがあるのは……
 エリーゼ師団長、

 ×アリバイがないのは……
 アシスト師団長、
 アークライト師団長、

 か……。
 これでまだ会っていない師団長は残り3人か。)



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▽城壁へ行く
▽繁華街へ行く
▽このまま住宅街にいる



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