「ん?ああ、君は確かボイス将軍の司書。」
「司書じゃなくて秘書なんですけど。」
「……似てない?」
「似てません。」
「……そうか。ちょっと僕残念だな。」
(なんなんだこのひとは……。)
「で、その遺書が何のようだい?」
「秘書なんですけど……。
ええ、ちょっとお聞きしたいことがあるんです。
今日の午前10時頃、アークライト師団長はどこにいましたか?」
「えーと……確かその頃は……自室の六畳一間で遭難してたなぁ。」
「…………は?」
「いや、まてよ。
確か登城しようとして気がついたら、
下水道の中を歩いていたんだったかな……。」
「………あのー、アークライト師団長、ひょっとして私のことおちょくってません?」
「いや、ほんとほんと。信じてよ。
え?信じてくれない?
……そうか。僕ちょっと残念だな。」
「信じろって方が無理だと思うんですけど……。」
「最初はみんなそう言うんだよ。うんうん。」
(こ、この人っていったいなんなの?)
「質問はそれだけかい?」
「あ、はい、今の所は。」
「じゃあ僕は昼前にお城に行かなくちゃいけないんでこれで。」
「アークライト師団長、お城はそっちじゃないですよぉっ!
……いっちゃった。
大体もうとっくにお昼過ぎてんだけどなぁ……」
(今のところ出会った師団長達の中で ○アリバイがあるのは…… エリーゼ師団長、
×アリバイがないのは……
か……。 |