王都シルバニア
中央公園
冬の冷たい風が、池に大きくゆるやかな波紋を描く。小さな円はゆっくりと広がるが、やがて石垣に至り消えていく。
水際にちょこんと鎮座する黒い猫が、次々と生まれるその紋様を不思議そうに眺めている。
散歩をしている市民とは何度か擦れ違ったが、特に挙動不審な人物は見あたらない。
(……猫は無邪気だなぁ。私の苦労も知らないで……。
まぁこんなこと猫に言っても仕方ないか。
他の所を探そっと。)
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