Forbidden Palace Library #02 前例なき犯罪


王都シルバニア
城壁

幸か不幸か、この城壁が役目を果たした事は今までに一度たりともない。
2年前の大戦でも、とある魔導師の功績によって城壁は傷一つ付かずにすんだという。
その魔導師が一体誰だったのか、真相は闇のヴェールに包まれたままとされている。

白き城壁の前には高枝切りバサミを持った兵士が佇んでいる。


「もう一度お伺いしたいんですが、その高枝切りバサミ、一体どこで……?」

兵士 「……。
 気象庁予報部、午前9時発表の気象情報をお知らせします。
 現在、シルバニア地方に大雨洪水地震雷火事親父警報が発令されており……」

「き、気象情報って何!?
 しかも、大雨洪水地震雷火事親父警報ってなんですか?
 雲一つない綺麗な青空なのに、これから大雨なんか降るわけないですよ。」

兵士 「俺様は知らん。」

「し、知らんって貴方が言い出したんじゃないですか。
 …………はぁ。まぁいいや。
 で、その高枝切りバサミをどこで?」

兵士 「軍事機密だ。言うわけにはいかん。」

(……軍事機密って一体……。
 大体、兵士に割り当てられる官給品の中に高枝切りバサミが入っているなんて話は
 聞いた事ないんだけどなぁ……。)

▽中央公園へ行く
▽このまま城壁にいる
▽住宅街へ行く
▽パン屋さんへ行く



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