「秘書です。」
「……先に言われちゃった。ちょっと僕残念だな。」
「アークライト師団長。ひょっとして、また道に迷っているんですか?」
「うん。実はそうなんだ。よく分かったねぇ。」
「まぁなんとなく、そんな気が……。
あ、そういえば、師団長。
ここに来るまでに、変な人は見掛けませんでした?」
「変な人?うーん……。
そういえば灰色のマントを着た人物が、向こうでゴミ箱のぞき込んでたなぁ。
すぐに何処か行っちゃったけど。」
「向こう?
……この付近にゴミ箱はないですよね。
念のためお訊ねしますが、先程までどこにおられました?」
「え?
……そういや、なんで僕ここにいるんだろう。
さっきまで工事現場で遭難していたはずだったんだけどなぁ。」
「どうやったら工事現場で遭難なんか出来るんですか?」
「さぁ。それが僕にもさっぱり。」
「……聞いた私がいけなかったみたいですね。」
「それで用件はおしまいかな?
じゃあ僕は用事が有るからこれで。
またね。」
「ってアークライト師団長っ!
なんでわざわざ藪の中に入って行くんですかぁぁぁっ!?
……あーあ、行っちゃった。」
▽このまま中央公園にいる
▽城壁へ行く
▽住宅街へ行く
▽パン屋さんへ行く