Forbidden Palace Library #02 前例なき犯罪


王都シルバニア
中央公園

銀の星々を蒔いた夜の空が、果てなくどこまでも続いている。その下を冷たい風が駆け抜ける。
普段はこの公園によくいる猫達も、どこか暖かい場所へ寝床を求めにいったようだ。

次の夜明けが訪れるまで、噴水は吹き上げを止め静かに眠っている。


ベル 「ん?二人とも何走ってるんだ?」

「あ、ベル師団長!」

アシスト 「お前より変な奴がいてな。そいつを追っているところだ。」

ベル 「おい、こら、どういう意味だ?」

アシスト 「とにかく、ここに奴がいないと分かったら他の場所を探すぞっ!
 俺の給料がかかってるんだっ!
 おい、ベル、暇だろうが暇じゃ無かろうが手伝え。」

ベル 「何!?
 ひょっとして犯人がみつかったのかっ!
 よーし、俺もなんとかして自分の給料を取り返すぞっ!」

(げ、現金な人たち……。)

(…………ん?……足跡?…………池から?)

「アシスト師団長!
 ちょっと待って下さい!
 なんか濡れた足跡が池の中から公園の外へと続いているんですけど……。」

アシスト 「足跡?どこかの子供が池の中で遊んでたんだろ。」
「こんなに寒いのに池なんか入ったら風邪引いちゃうと思うんですけどねぇ。」

アシスト 「そんなものより俺の給料の方が先だっ!早くいくぞっ!」

「あ、はい!」

▽城壁へ行く
▽繁華街へ行く
▽住宅街へ行く
▽裏路地へ行く



▽書庫に戻る


OWNER
Copyright(c)1997 FUBUKI KOGARASHI (木枯 吹雪) fubuki@kogarashi.jp 日本語でどうぞ。