「うむ。ではここに連れてこい。」
五分後。
「よぉ、じいさん。」
「……マルス、お主が犯人だったのか。」
「んんん、クッキーみっけ。もーらい……」
「お願いですから、それだけは止めてくださいっ!私の仕事が増えるからっ!」
「んんん?
秘書君どうしたんだい僕に抱きついて。
まさか……このマルス君に気があるんじゃ……。」
「違いますっ!とにかくそのクッキーから手を離して下さいっ!」
「んんん。仕方ないなぁ。」
「……それで、お前は一体何をやろうとしていたのだ?」
「さぁ、それが僕にもさっぱり。
気が付いたらお城の屋根の上で遭難していただけで。
お陰であれから出番なくしちゃったよ。」
「……アーク。
お前には聞いておらん。
今はマルスに聞いておるんじゃ。」
「え?何って、爆発音が聞きたかったから。
ゴミ箱に火を入れて……ぼんっと。
ああ、あの音が……うっとり。」
「それだけ……なのか?」
「んんん。
もちろんっ!
マルス君正直者だから。」
「……クーデターとかテロの可能性を、一瞬でも考えた私が馬鹿みたいだな……。」
「とりあえず3日ほどこいつを独房へ放り込んでおけ。」
「あ、らっきー。丁度宿代なくてこまってたんだ。」
「独房は宿屋じゃねぇぇぇぇっ!」