Forbidden Palace Library #02 前例なき犯罪


王都シルバニア
住宅街
パン屋ソフトブレッド

店先には『ソフトブレッド』と刻まれた木彫りの看板がぶら下がっている。
小さなショーウィンドウ越しにみえる店内には、数種類のパンが綺麗に並べられている。

もう閉店時間が近いのだろう。店番らしき女性がバスケットを片手に、売れ残りのパンを次々と回収している。


レナード 「どうだ?怪しい奴は見つかったか?」

「あ。
 レナード副将軍。
 ……よく考えればこの街って怪しい人だらけなんですよね。」

レナード 「……然り。
 特にユリア。
 このあいだも私の邪魔をしおって……。」

「……また何かあったんですか?」

レナード 「聞きたいか?」

「ええ、まあ……(聞いておかないとあとで何されるかわからない師団長達だし。)

レナード 「私がパン屋のあの子をデートに誘おうとしたところをタイミングよく邪魔しおって……。」

「どこに行こうとしたんですか?」

レナード 「……よけいな詮索はしないでもらおうか」

「『聞きたいか?』って言い出したのはレナード師団長じゃないですかぁ?」

レナード 「ん?そんな事言ったか?
 きっと君の聞き間違いだろう。
 さて。では私はこれで失礼しよう。」

「って……ああー、行っちゃった。」

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