Forbidden Palace Library #03 花束を彼女に


王都シルバニア
中央公園

大きく枝を伸ばした広葉樹は寒さに耐えきれなかったのか、どれも葉を落としている。
冷たい風を浴びて、梢がわずかに揺れている。

朝には水が凍るこの季節、水道管の破裂を防ぐために噴水もその活動を止める。
池の氷もあと少し厚みを増せば、子供達にとって絶好のスケート場へと姿を変えることになるだろう。


ベル 「おーい、だれかぁ。」

「……あれ?ベル師団長。」

アシスト 「ん?どうした、ベル。
 そんなところで月光浴か?
 残念だな、今晩からシルバニア地方は雪だそうだ。」

ベル 「おのれらが落としたんだろうがぁぁぁぁぁぁっ!」

「え?今晩、雪が降るんですか?」

アシスト 「ああ。
 らしいぞ。
 ……雪の夜は冷えるだろうなぁ。」

ベル 「そう思ったら助けて、お願い。ね☆」

「だからウィンクはやめてくださいってば。」

アシスト 「さて。残りの奴らを探しに行かないとな……。」

ベル 「おい、こら、アシストっ!
 助けてからにしろぉぉぉぉぉぉっ!
 ……あ、いや、助けてお願い☆ね☆」

アシスト 「あっちの方を探してみるか……。」

ベル 「はぅぅぅぅぅぅぅうっ。」


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