「ああ、そうだな……。早いところ残りの二人を見つけないとな。」
「あ、ユリア師団長。」
「あ、あらぁ☆
ウィルバーちゃん、元気ぃ☆
……あっれぇ?エリーゼちゃんは?」
「レナード師団長に説教だそうです。」
「……ふむ。そうか。
エリーゼがいない今、思う存分魔導を行使できるな……。
ってことは禁呪魔導も……。」
「ア、アシスト師団長?目がマジですよ……。」
「う、ウィルバーちゃん?
悪い冗談はやめてよぉ☆
……ね、ねぇ?もちろん冗談よねぇ?」
「はっはっは。
…………。
イ・キルティ・リ・キルティ 鋭利なる氷柱よ我が各々の手に……」
「きゃーーーーーーっ!」
「あ、逃げた。」
「……鋭利なる氷柱よ我が各々の手に具現せよ……」
「アシスト師団長、もうユリア師団長逃げちゃいましたよ?」
「……具現せよ……ツインアイスィクルッ!」
サクッサクッ!
「うわわわわわわわっ!」
「ふむ……。
やはりまだ精度に問題があるか……。
もう少し練習せねばいかんな。」
「……って何で私に向かって魔導を放つんですかぁぁっ!?」
「いや、そのまま詠唱中止するのもったいないぐらいの完成度だったから……。
まぁいいじゃん。あたらなかったし。
…………ちっ。」
「『ちっ』って……ひょっとして本気で当てようとしてたんですかぁっ!?」
「無論。」
「もし私が怪我でもしたらどうするんですかぁ!」
「安心しろ、秘書。お前が怪我しても俺は無事だから。」
「………………。」