Forbidden Palace Library #03 花束を彼女に


王都シルバニア
城壁

シルバニアの都市を守る城壁は、時折『白き守護者』と呼ばれることがある。
この都に住む人々は、この城壁こそが大陸で最も堅固であると信じて疑わない。
もっとも、実際に戦火を浴びたことは有史上まだ一度もなく、真偽の程は定かではないが。

夜の闇色に染まった雲がどこまでも空に伸びている。

城壁からさほど離れていない区域にユリア師団長の家がある。
だが、今はどこにも明かりがついていない。




こんこん。


…………。


こんこん。


…………。


「いないみたいですよ。」

エリーゼ 「そのようね。明かりもついていないしね。」

アシスト 「ああ。
 あいつが家に帰っているとしたら、
 必ず家中から明かりが漏れているはずだからな。」

「……どこ行ったんでしょうね、ユリア師団長。」


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