「あ、ユリア師団長。」
「あ、ウィルバーちゃんにエリーゼちゃんに秘書ちゃん。
ねえねぇ、アーク……どこにいるか知らない?
教えて教えてお願い〜。ぐすっ。」
「丁度よかった。
俺達もアークを探している所なんだ。
で、秘書が言うには今頃もう家に帰っているんじゃないかって。」
「え?本当!?……ぐすっ。」
「あ、いや、そうじゃないかなぁと。」
「で、出来ればアークライト師団長の家まで案内して欲しいんだけど……。」
「うん。案内するねっ。……ぐすっ。」
「で、アークライト師団長の家ってどこなんですか?」
「住宅街なの。ぐすっ。」
「……相当怖かったんですね。」
「怖いのよ怖いのよ、とっても。
先端恐怖症の木枯吹雪が修学旅行の時に展示資料館でずらりと並んだ刃物を
目の当たりにして思わず走って逃げたほど怖いのよ。」
「いや、あの、その例えはよくわかんないんですけど……。」