「明かりがついているところを見るともう帰ってきているようだな。」
「アークぅ、いるのお?」
「にしても、なんで師団長達ってこんなに広い家に住んでいるんですか?」
「一応、国から支給されるからな。
もっとも、週に一回は城への宿泊勤務があるけどな。
……さて。問題なのは……この家のどこにいるかだ。」
「非常に難しい問題ですよね。
なんといっても六畳一間で遭難する人ですから。
家まではたどり着けるのに、なんで家の中で迷うんでしょうね?」
「……まぁ、とりあえず入るか。」
「じゃあ私は裏口を固めるわ。これで逃げ出せないはずね……。」
「アークぅ、アークぅ、暗いの怖いよぉ。」